ベトナム・ダナンで24時間デジタルデトックスをしてきました。
デジタルデトックスとは?

デジタルデトックス(Digital detox)とは、スマホやPCやタブレットなどのデジタルデバイスの使用を意図的に制限することです。私の場合は主にスマホでした。
フリーランスという職業柄、365日休みのようで、実は365日仕事をしちゃってる状況でして、意識して休日を作らないと精神的にヤバいなと思いました。
というか、15年ほど前にスマホを手にしてから、「24時間スマホを触らない」なんてこと、1回もなかったかもしれない。
今回の制限対象
今回制限したのは以下の3つ。
- スマホ
- タブレット
- TV
TVは普段から見ませんが、今回はホテルなのでYouTubeも見れないように制限しました。
ちなみに、今回はダナンの僻地にいて、タクシーアプリやGoogleマップも使えないので、ホテルに連泊して籠ります。
デジタルデトックスの方法

iPhoneとiPadは電源OFF
→トートバッグに封印

TVのリモコンにカバーをかぶせます。
24時間デジタルデトックスして気付いたこと10個

1日が長くなる
一番の気付きがこれ。24時間がめっちゃ長い。
「チリも積もれば山となる」で、今までこまごましたスキマ時間の積み重ねをSNSやLINEでどれだけ無駄にしてきたかと考えるとゾッとします。
集中力のリソースが余る
明らかに思考がクリアになるのを体感として感じました。
スマホって楽なように見えて、実は集中力・体力・脳のリソースを膨大に消費していたんだなと。
「判断」の数が減る
上記に関連しますが、スマホがないと、そもそも1日の「判断」の数がめっちゃ減ります。
判断って気持ち良いけど、僕らは何かを判断するために生まれてきたわけではない。
鳥のさえずりに感動する
マルチタスクがなくなり、感覚器官が敏感になるので、「鳥の鳴き声が綺麗」「ごはんが美味しい」など、目の前の出来事を100%享受できてめっちゃ楽しい。
朝起きてすぐにスマホチェックする必要なんてない
みんな、一度冷静に考えた方がいい。
「起床後10分以内にスマホをチェックしなければいけない」って法律がどこの国にある?
自分の人生(弱さ)について直視せざるを得ない
私たちは自分の人生(=欠点だらけで、短くて、思い通りにならない現実)を直視するのが怖くて、ネットニュースやSNSで気を紛らわせている側面があると思います。
「本当の充実感」得るためには、自分自身のリアルから目を背けられない状況を作った方がいい。
連絡をサクサク返してるだけで仕事した感を味わっているのはヤバい
クライアントワークが多いと「連絡=仕事」になりますが、どれだけ効率よく連絡を返したところで、自分自身は何も成長していないし、人間的な魅力は1ミリも上がらないという事実。
「レスポンスが早いキャラ」が定着すると無限に忙しくなる
フリーランスの世界では「レスの早さ=命」みたいな風潮がありますが、ぶっちゃけ24時間くらい連絡が遅れても何の問題もないんですよね。
ベルトコンベアのスピードを上げても、荷物の量が無限に増えるだけです。
オンラインの繋がり・安心感は幻想である
圏外(=オフライン)にいることで、「暗闇に1人投げ込まれたような感覚」になりますが、本来の人間ってこうだよなぁと。
生物としては半径50~100m以内のことだけ考えて生活するのが自然の摂理じゃないですか?
人生を変えたいと願っている人は多いけど、実際に環境を変える人はほとんどいない
「人生にはそんなもの必要ないんだ。必要なものは理想ではなく行動規範だ」
村上 春樹『ノルウェイの森』講談社文庫
人生を変えたいなら環境を変えるしかない。
理想を雄弁に語るだけで、人生をガラッと変えられるほど人間の意志って強くないなと。
今後やってみたいこと
- 日本でも月に1回デジタルデトックスデーを作る。
- しばらく連絡を取らなくても仕事が回るシステムを作る(個人の仕事、クライアントワークからの脱却)。
- いつか将来的にはLINEを辞めてWhatsApp等に移行したい。
まとめ

デジタルデトックス=心の洗濯。
めっちゃおすすめです。
20年前はスマホなんてなくても毎日が輝いてた。「便利さ」に支配されるより「不便さ」を楽しんでいこう。
「足す」より「引く」ことです、前に進むためには。
高城未来研究所「Future Report」Vol.634
「我々は生活に必要な以上に熱心に、夢中で日々の仕事に取り組んでいる。立ち止まって考える暇ができては困るからだ。」
フリードリヒ・ニーチェ『ニーチェ全集 4 反時代的考察』ちくま学芸文庫
僕がいいたいのは、みんな何らかの現実を直視するのが怖くて、それを避けるために生産性やタイムマネジメントにしがみついているのではないか、ということだ。
オリバー・バークマン『限りある時間の使い方』かんき出版
あなたはメールの返信が早い人として有名になり、みんな急ぎの用事をどんどん送ってくるようになる(逆に、メールの返信をサボりがちな人は、時間を節約できることが多い。返信しないでいるうちに別の解決策が見つかったり、なんだかんだで放っておいてもうまくいったりするからだ)。
オリバー・バークマン『限りある時間の使い方』かんき出版